2015年1月22日木曜日

中沢新一『日本の大転換』読書メモ



今更ながら、『日本の大転換』(集英社新書)を読んだ。Kindleが500円台と安いので買いだと思う。
期待のハードルをかなり下げていたせいか、結構面白く読んだ。
ハードルを下げた理由は、「これはすごくいい本だし、すごくよくわかるが、過去から中沢新一を読んだりしている人からすれば、いかにも言いそうなことで、予測できてしまう」と誰かが言っていたこと。
読後としても、中沢新一の体系に、新しい何かが付け加えられたという感じはしなかった。それ自体はいいことでも悪いことでもないのだろうけど、中沢新一ほどの人なら、もっと何かやってくれるんじゃないのかと期待してしまうのかもしれない。

中沢新一は東北をテーマに、昔本を書いていたので、そのアップデートをするのもいいんじゃないかと思ったりはするのだけど。(『日本の大転換』か『哲学の東北』かどちらかを選ばねばならないとしたら、迷わず私は後者を選ぶ)


 
デューイを研究する身としては、人の行動を左右する思想を作り上げ、また自らも行動するような人間――思想家、と呼ぶ他ない――を、評価したいと思う。
その意味でいえば、愛知万博もそうだし、グリーン・アクティブを作ると明言し、実際作ったのもえらいと思う(それがどの程度の効力を持ったかは置くとしても)。単なるあやしいおじさん哲学者の枠に収まるような人ではないのは確かなんだろうなぁ

……と感想にもならない感想を。
(普通の新書の半分から3分の2程度のページ数なので、さくっと読むべし)

2015年1月13日火曜日

アルドノアゼロ感想(13話一気見の際の実況まとめ)

あからさまなキノコ雲でした。


エンディング曲がその回の雰囲気に合わせて変わるのは、とてもいい演出でした。

「ハハッ」は、御意的な意味の「ハハッ」です。ミッキーではない。このときの自分のコメントは、今思うとザルツブルム卿の問題意識そのまんまなんですよねぇ。封建主義化したのかよ!というツッコミだったので。

ある方の実況で聞き惚れて購入したんですよね→これです。

スレインのことです。行動力はあるけど、思想もなければ従順さもない。のちに述べるように、アルドノアゼロのキャラクターに共通する「状況に対する理解のよさ」もない。唯一、状況に駄々をこねている人なんですよね。彼の行動原理は、姫への思慕だけであり、実際の行動を誘発するのは状況への理解というより、単なる感情的爆発。
彼の立ち位置からして、1期のラストは不思議でもないのかもしれません。

「帝国」への挑戦、という意味で。

だいたいこいつのせい。


行動早い、というのはスレイン拷問の最中で、なんとか卿が姫暗殺に気づく可能性を直観して、ザルツブルム卿が襲撃したことですね。悪役はやっぱり準備と行動の早さが基本ですよね。






二重の抵抗の物語、というのはこのことです。


複層的な戦争=二重の抵抗の物語。


そういえば、スレインというと『ロードス島戦記』ですよね。あちらは、設定的には思慮深さが人間になったような存在なのですが。真逆ですね。どっちかというと、初期のパーンをダメにした感じです。

2015年1月1日木曜日

2014年の活動まとめ

例年なんとなく書くようにしています。
2012年はこちら。2013年はこちら

今年は目立った活動をしていません。なので、地味です。

同人誌

「ことばの冠」(表紙)
・短歌誌「言葉の冠」

詳細はこちら
こさきのまつりさん(短歌)、植松あおばさん(絵・デザイン)と一緒に作りました。
10首ずつの連作と、対になる歌を詠んで一枚絵を配した作品です。
恋人が別々のタイミングでブースに来て、それぞれ購入していたのを、合流してから気付いて微笑み合う……なんていうエピソードが頒布時にありました。

初めて作った短歌本です。
表紙絵の「冠」には、短歌が埋め込まれています。
在庫も少しだけあります。(ちなみに、『カラフルパッチワーク』も数部だけなら在庫があります)


・短歌と絵の栞(23種類)

定期的にやっていきたいシリーズ。かなり好評でした。
お菓子をテーマにした短歌シリーズや、十二星座をテーマにしたシリーズなどです。

サンプルには載っていませんが、ルマンドを題材にした通称「ルマンドちゃん」の栞は人気でした。

こちらも植松あおばさんと一緒に作りました。
詳しくは、こちらなどを参照してください。



勉強会・読書会関連

・GACCOH小説読書会

過去に読んだ本はこちらでご覧頂けます。詳細もそのリンクからどうぞ。
扱ったもののうちで、今年印象に残った本は、ストルガツキーの『ストーカー』(ストーカー対策のストーカーではありません)、神林長平の『ぼくらは都市を愛していた』(文庫化されるそうですよ)、それから六冬和生の『みずは無間』です。

実験的にシリーズものをとりあげて、西尾維新「物語シリーズ」をやったりもしました。
これからは、面白い試みの世界文学全集が河出書房新社、それから集英社からも出るらしいので、そういうのも扱えたらいいなと思っています。

次回は、1月10日、ミシェル・ウェルベック『素粒子』(ちくま文庫)です。詳細はこちらなどで。


・消費社会論勉強会

古い友人との思いつきで始まりました。三回に渡って催し、それぞれ三冊ずつ本を読みました。各回でちょっとしたテーマを用意しておくことで、考察を深めることにしています。
第一回目では、理論的な本をとりあげました。この日は嵐でした。(京阪水没)
第二回目は、日本の消費社会論。この日の数日前まで嵐でした。そして、動ポモ論争があったのもこの日です。
三回目は、デパート・商店街・ショッピングモール。まったりとしながらも、深い会話が繰り広げられました。結局八時くらいまで話し込んだような。
詳細についてはこちらをご覧ください。

次回は2月21日です。課題本は次の三冊。テーマは「東京」です。
森川嘉一郎『趣都の誕生――萌える都市アキハバラ』北田暁大『増補 広告都市・東京』吉見俊哉『都市のドラマツルギー』
読んでこなくても構いませんが、少なくとも一冊でも読んでくるとより深く理解でき、会話にも参加しやすいかなと思います。

それから番外編として、京都は桂川のイオンモール散策なんぞもするかもしれません。


関西クラスタ関連


・文化系トークラジオ Life&まちライブラリー共催トークイベント

「別のしかたで弱いつながりを読み、ウェブ社会のゆくえを考える」
このイベントの一部はLIFEでポッドキャスト配信されています。


・福嶋亮大『復興文化論』読書会
詳細はこちら
サントリー学芸賞を受賞したこの本。著者の福嶋亮大さんを招いて読書会を開催しました。
章ごとにちまちま要約しながら、質問したり、裏話や解説を聞いたりしました。今でもはっきり覚えています。とても影響を受けました。

・福嶋亮大×張彧暋「香港デモ ーその可能性の中心ー」
詳細はこちら
こちらも福嶋亮大さん。福嶋さんの的確なまとめとツッコミが刺激的だったのと、張さんのオタクっぷりとチャーミングさに惹かれました。

・『日本恋愛思想史』(中公新書)読書会+クリスマスパーティー
詳細はこちら
こちらは、恋愛の話題で盛り上がったものの、あまり本の話をしなかった気が……w
アナログゲームが楽しかったのと、料理がやっぱり美味しかったですね。みんなで食事するのはいいものです。まったりとだべっていました。

この他にも色々やりましたが、印象に残っているものをとりあげました。

その他

・ブクログ
ブクログ始めました。アカウントはこちら。その感想はこちら
2014年4月から開始しました。
ところで、年末になると、「いや、自分は年末/年明けで切り替えるのではなくて、年度で進行してるから」と言い訳したくなります。


・note
note始めました。アカウントはこちら
読書日記はこちらで書こうかなと思っています。


・『ボカロ批評』創刊!
ボカロクリティーク改め、『ボカロ批評』。毎回設けたテーマに基いて発刊します。
新編集長のもと、ボカロシーンに一石を投じる?批評誌です(ばばーん)
詳細はここをクリック。ツイッターアカウントはこちらです。

ボカロ批評vol.2
2014年末のコミケではvol.2が頒布されます。
テーマは「ミクにもわかる! ボカロと学問」。

そういえば、ボカロクリティークに参加頂いた佐久間正英さんが今年亡くなられました。
この機会にと、登場されたボカクリでの対談(佐久間正英×キャプテンミライ)を公開しています。よろしければご覧ください。


2014年は雌伏の年といいますか(言い訳)、かなりちまちました活動や、地味な勉強会、地味な読書ばかりしていた年でした。
一方で、そういう活動よりも地味な語学は一切捗らず、冷や汗ばかりかく毎日であります。
3月で引っ越しも決まっていますので、早々に切り替え、いい加減飛躍していきたいところです。

みなさん今後とも、よろしくお付き合いください。